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日本語教育トピックス

byマガジン編集部 マガジン編集部

ボランティア

日本語ボランティアとして活動するための資格や条件は特にありませんが、日本語教育に関する知識や訓練は必要です。外国人を対象とした日本語教育には独自のルールや専門的な教授法があり、「日本人だからできる」「日本語の母語話者なら大丈夫」というわけではありません。ここでは、日本語の教え方を学ぶ方法について紹介します。

ボランティアとして教えるにはどんな資格が必要?

1.日本語教師養成講座を修了

日本語教師になるための要件として、日本語教師養成講座420時間の修了が挙げられます。ボランティアの日本語教師として登録する際にも、これと同等の条件が必要となるケースがあります。通信講座または通学で、日本語の基礎理論から実践的な教授法までを学習します。所要期間は、受講スピードにより異なりますが、主に半年~2年です。通学の場合、受講料は50~70万円ですが、通信講座やe-learningの場合は6~20万円のものもあります。

2.日本語教育能力検定試験に合格

日本語教育に携わる人にとって必要な基礎知識を問う試験です。年に1回しか開催されず、合格率が約2~3割の難易度の高い資格試験ではありますが、養成講座以外のルートを考えられている方にはおすすめです。受験料は10,800円(2021年現在の税率)です。

3.日本語教授法講座を受講

1.に比べると開講の時期や場所が限られますが、日本語学校や自治体が実施する日本語教授法講座もあります。ボランティアの方向けに日本語教授法の解説を行ったり、新しいボランティアメンバーを募るタイミングで初級講座を実施したりすることもあるので、初めての方にとってはいちばん身近で参加しやすいかもしれません。

4. 大学や大学院で日本語教育を専攻

ボランティアにととまらず将来的に日本語教師をめざす方におすすめです。日本語教師(特に常勤教師)への応募には、4年制大学卒業以上の学歴が必要な場合が多いです。1.~3.に比べると費用も時間もかかってしまいますが、将来の選択肢がぐっと広まります。

ボランティアの活動場所

1.自治体等が主催の教室・講座

地域の国際交流センターやボランティアセンターに登録します。インターネットで地域名と「日本語ボランティア」のワードを入れて検索すれば、募集情報が出てきます。学歴や資格、経験など登録の要件が設定されていることもあるので、募集要項にて詳細を確認してください。

2. オンライン講座

NPO法人や地域団体等が主催するオンライン講座があります。インターネット環境が整っていれば自宅から気軽に授業を担当できるという点がメリットです。また、マンツーマン体制なので、ひとりの学習者に集中できます。経験や外国語のスキルが必要とされないケースも多いので、比較的応募しやすいです。

3.NPOやNGO主催のプログラム

日本語教師の海外派遣プログラムを行っているNPOやNGOがあります。休暇を利用して数週間から数ヶ月海外に滞在し、現地の学校で日本語を教える体験ができます。海外の日本語教育の様子が知りたい、海外でボランティアをしたいという方におすすめです。

ボランティアの現状

日本語教師の半数以上がボランティア

令和元年の国内の日本語学習者は27万7,857人にのぼります。5年前(平成26年度)の17万4,359人から10万人以上増えています。それに対し、日本語教師の数は5年間で32,949人から46,411人に推移し、約1万3,000人しか増えていないことが分かります。学習者数に対して、日本語教師の数が不足していることが分かります。日本語教師の勤務形態の内訳は、常勤が14.3%、非常勤が32.4%、ボランティアが53.5%となっており、国内の日本語教師の半数以上がボランティアです。

 

参考:文化庁 令和元年度『日本語教育の概要』

https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/nihongokyoiku_jittai/r01/pdf/92394101_01.pdf

いわゆる「日本語学校」の学習者は4割

「日本語を学ぶ」というと、日本語学校を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、日本語学校にあたる「法務省告示機関」の学習者は40.9%で、大学・短期大学・高等専門学校の学習者が23.8%です。残りの4割はNPOや地域団体が開催する日本語教室や日本語講座で学習しています。

 

常勤や非常勤として給与をもらって日本語を教えている人たちのほとんどが日本語学校や大学に雇用されていますが、こうした日本語教育実施機関で学ぶのは主に留学生たちで、日本に在留している外国人のうち「留学生」の資格を持つ方々は全体の約1割に過ぎません。すべての外国人に日本語学習の必要性があるわけではありませんが、留学生以外は定期的に学校に通うことが難しく、価格や手軽さを考慮すると、ボランティアによる日本語教室くらいしか手段がないのが現状です。

 

参考:「日本語教師の約59%がボランティアの限界-在留外国人の日本語教育担い手不足懸念」

https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaiki/20180313-00082639/

ボランティアによる日本語教育のメリット

地域密着型

ボランティアは地域単位で活動していることが多いため、その地域での日本語教育において大きな役割を担うことになります。在留外国人が増加する中で、日系南米人や中国帰国者、外国人配偶者等が地域社会で生活するようになってきています。こういった方々が地域の生活に円滑に適応できるように、積極的な日本語学習機会の提供が求められています。

 

その地域に住むボランティアの日本語教師が主導することで、外国人住民と地域住民との接点や交流のきっかけを作ったり、地域で外国人が直面する困難に迅速に細やかに対応したりすることが可能となります。生活者のための日本語教育においては、留学生向けの日本語やビジネス日本語のカリキュラムとは異なる日本語が必要とされるため、地域の方々の知見が役立つ場面があるでしょう。

授業料がリーズナブル

ボランティアの日本語教師による教室は、無料や1回100円で提供しているところがほとんどで、低価格であるのも魅力です。日本語学校の初年度の学費は70~90万円が相場で、2年目は少し安くはなるものの70万円前後です。日本語教室の単発の授業も1回3,000~5,000円のところが多いです。

 

あくまで仕事や生活のツールとして日本語を学びたい方にとっては、学校や教室は費用が高いと感じるかもしれません。また、仕事をしている方には、毎回決まった時間に通学・受講することも負担になってしまいます。ボランティアによる教室であれば、価格も安く参加も自由なので、気軽に通うことができます。

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  • 日本語教師になることを目指している方
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マガジン編集部

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この記事を監修した人

「言葉を教え、文化を広げ、異文化に橋を架けよう」というサービス理念のもと、国内・海外に日本語教育を展開している会社です。日本語を学び、日本語を使い、日本語でつながり、夢を実現するまでの教育を行っています。

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